『建築家との家づくり』
Vol.90スタッフからのメッセージ『建築家との家づくり』
~2世帯住宅について~
ここ数年、2世帯住宅の需要が段々と多くなってきているなと実感しております。
それは、建築家との家づくりに興味を抱く世代が、今までの若年層だけに留まらず、父母世代の方々にも広まってきた事も要因の一つかと思われます。
TVのビフォーアフターの影響もかなりあるようで、建替えの新築以外にも、大規模なリフォームでの2世帯住宅などもチラホラとお話が出るようになりました。
2世帯住宅と言っても一概にひとくくりには出来ません。
夫婦のどちらの親との同居なのかでも、水回りや玄関のあり方を始め、各世帯の関わり方やプライバシーへの考慮、時間差の問題への配慮等々・・・。各御家庭の事情は様々に異なって参ります。
最近では、漫画のサザエさん家のような、マスオさん型の奥様の実家の両親との同居型としての2世帯住宅も需要が増えております。
このケースの場合は、昔からよく言われます嫁姑問題が存在せず、水回りや玄関の一部共用などもOKの場合もあり、コストの削減にも繋がっております。
今の時代は夫婦の共働きも当たり前のような感覚となり、小さなお子様の面倒(育児など)を親に見てもらえることは、若い夫婦にとって非常にメリットを見出だせるようでございます。特に働く女性を中心に、同居に前向きな家庭が増加しているように感じます。
もちろん親の持つ敷地での建築となれば、土地代という大きなコストの削減にも繋がりますし、また金銭面でも親世代からの援助などもあり、漠然とした不安を持たれていた方も積極的に家づくりに取り組まれておるように感じております。
私共の建築家との家づくりでは、如何にすればその御家庭が満足できる間取りとなるかに、いつも腐心しております。
それは単世帯であっても1年以上の期間を費やしながら、オーナー様のご満足を頂けるまで何回でも徹底的に、最高に使いやすく、最高に居心地の良い空間と間取りが完成するまで、とことん打ち合わせを積み重ねて頂いております。
それがこの“家づくり”の一番の醍醐味なのですが、2世帯住宅という2つの夫婦(大人が4人)が満足出来るものを見出していくという作業は、かなり難しい道のりでもあります。
前述しましたように色んなパターンの2世帯が存在し、各家庭にとって要望も事情も異なって参りますし、世帯間の想いや感覚も多種多様であります。
これはやればやるほど感じさせられる事なのですが、色々なメリットとデメリットが混在する2世帯住宅では、企画商品の“家”に“家族”が暮らし方を合わせていくのは、非常に困難であると言うことでした。
夫婦間でも夜勤勤め等で就寝の時間差があったり、温度感覚の違いでエアコンの空調管理での隔たりがあったり、時にはお互いのイビキに対する嫌悪感や、夜中の寝室でのTVの音量の問題であったり・・・。
夫婦一つとっても、日常生活の中には、このような様々な悩みに対しての解決方法を模索されますし、これが親とのプライバシーを検討するとなりますと、もう一つ難解な打ち合わせが繰り広げられます。
その他には自分たちの子ども(孫)たちをどのように育てていくかも、重要な課題となってきます。子どもの成長に併せて変化していく空間づくりはもちろんのこと、宿題はどこでさせるか?などなど細かいことから、祖父母との繋がりをどのようにしていくかなど、全体的な家族の繋がり方(共通スペース)もしっかりと打ち合わせを重ねて参ります。
自分たちが嫌なこと、面倒なこと、煩わしいことは、すべて私共に伝えて頂きます。
また、やりたいこと、便利なこと、大好きなことも、すべて私共に伝えて頂きます。
そうして徹底的に良いことも嫌なことも含めて検討を重ね上げた住宅は、家族の想いや、あり方、そして暮らし方に、しっくりと馴染む、居心地の良い空間となります。
自分たちが考え抜いた空間を持つ“家”は、“家族”に優しい住宅となり、笑いの絶えない幸せな2世帯ライフを楽しんで頂いております。
今後も様々なお客様のご要望や悩みにお応えできるよう、建築家と共に、私どもクライアントパートナーも、一生懸命にサポートさせて頂きますので、楽しい打合せを繰り広げて参りましょう!!今後共、宜しくお願い致します。
スタジオマネージャー 前田 博満