新築住宅
建築家・スタッフの声
yok_house / afur 邸 高橋吉昭(建築家)
Vol.073桑名市yok_house / afur 邸
目の前に現れたご夫婦はとてもファッショナブルで、とてもチャーミングなカップルでした。映画関係のお仕事をされているご主人とは共通で好きな映画監督の話がでた時に『一緒に仕事が出来る』人と確信しました。ご要望は何よりも『カッコイイ家』!この要望がこの家の骨格となり、デザインや素材に迷った時の指標となりました。後は服が多いことや趣味の部屋(シアタールーム)や将来的に独立のアクセスを持つ個室等でした。
当初、ご主人は郊外の大きな土地を希望され、奥様は住宅団地(新興の)を希望されていました。2つの敷地を見に行きそれぞれの、可能性を提案させて頂きました。郊外の敷地はとにかく『広い!』『お値打ち』な敷地でなかなか面白い土地で、デザイン心をくすぐる場所でした。
片や住宅団地の敷地は最後の分譲地で条件はあまり良くないのですが、敷地の北側が擁壁で閉ざされており要望にあった『シアタールーム』をつくるは打って付けでした。
双方の土地もなかなか面白かったのですが、あえなく却下。
新しい土地を探すことになりました。
最終的に決まった敷地は市内でも大きな新興住宅地、奥様のたっての希望で南東角地で決定。土地が決まれば後は設計!高低差1.4mはなかなか問題ですが、高低差がなし得る景色もあるもので、南側には『清水の舞台』宜しくデッキを設け、一番高低差の少ない北側に駐車場、スキーム2で考えたシアタールームのアイデアは継承しました。
北東角から始まるL型のボリュームには部屋として機能する空間を納め敷地形状から導きだしたエントランス空間をリビング空間に貫入させた。高く伸びやかなリビングは家族の活動の拠点、透明感の高い空間に唯一の存在感を示すのが奥様こだわりのタイル貼りキッチン。等々この家の特徴を言い出したらキリがありませんが、それほどたくさんの思いが詰まった家であることは違いありません。
当初1人だった息子さんが息子さん達(3人)に増え今日もリビングを元気に走り回っているだろう光景を思い、日々の生活(ショット)を紡ぐ空間(シーン)を包む『家』(シークエンス)が永く豊かに続く様にお祈りしています。
ちなみにこの家のタイトル『afur』は右上向矢印の英語(Arrow For Upper Right)頭4つを記号化したものである。(右写真参照)
やっぱり、右肩下がりより右肩上がりがイイですよね!
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