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名張の家 邸 藤原慎太郎(建築家)

Vol.051名張市名張の家 邸

Message from: 藤原慎太郎(建築家)

名張の家 邸 藤原慎太郎(建築家)

田畑が広がる地域に、Tさまの敷地はあります。とても景色のいいところに敷地があるな~、というのが第一印象でした。 ASJの畑さんにご紹介いただいて、Tさまにお会いしたのは2007年の9月ごろです。はじめてお会いしたときは、色々な家作りを比較検討していくうちに、建築家との家づくりに興味がだんだんわいてきている、とのことでした。ただ、まわりに建築家の設計した家がないので、実際はどのようなものか不安もある、ということでした。そのような事もあり、打合せだけでなく、竣工した物件を何件か一緒に見に行って、色々と話をしていきました。

 

名張市 住宅Tさま夫妻は、そのような過程で、色々と発見があったようです。打合せ毎に参考にされている雑誌の量が増えていき、ついには山積みになっていました。最後の方は「変わった建物が好きなんです」という感じで、打合せが進んでいきました。Tさま夫妻の希望としては、落ち着いた雰囲気のなかで、家族との時間や趣味などを大切にしたいということでした。家からガレージの見える和風の家が希望のご主人と、広いリビングが希望という奥様。また、京の町屋のような長いアプローチも好みだということでした。

 

 

 

名張市 住宅設計側からの大きな提案としては、ガレージの上に広々としたルーフデッキをつくること。具体的な使い勝手はなかったものの、敷地南方に広がる風景を少し高いところから見ると、とても綺麗なのではないか、この風景を何とか生かしたいという考えからでした。 隣地には、ご両親が住んでいます。母屋の隣に建てるということで、互いの調整はあったのですが、地鎮祭の後、お父さんが、「この建物って母屋よりまさか高くないよね~」というのはかなりヒヤヒヤしましたが、ギリギリセーフでした。

 

 

 

名張市 住宅建築中の現場では、Tさまと何度か打合せをしていきました。Tさまのリクエストに対して、現場監督の北野さんが上手く対応してもらいました。綺麗な建物に仕上がっており、Tさまも満足しているとの事です。工事中に、皆が気になっていたことがありました。建築前の敷地に植わっていた“もみじの樹”を残しておきたいということで、工事中に小さな中庭に移植したのですが、工事中はずっと葉もつかないまま過ぎていました。この木は大丈夫かなぁ???と皆で心配していたのですが、工事の引渡し直前になって、その木が突然紅葉し始め、生きていることがわかりました。今では、元気に葉をつけています。

 

 

 

 

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