新築住宅
森の中の浮き床 ~猫と暮らす家~
武保 学/きりん

2022年12月竣工 木造2階建て

玄関から入ってリビングへの引き戸は、昔の建具を再利用したものです。あえて色味は古いままに使っています。

こちらは引き戸を開けたところです。
正面の丸い柱は2階の浮き床を支えています。
奥様の好きなグレーががった水色に塗装しています。

この家には3匹の猫ちゃんがおります。
なかなか姿を見せてくれないのですが、ときどき気になるのかひょっこり現れます。
畳コーナーからオープンキッチンを見たところです。
食卓テーブルは造作したものです。

キッチンとダイニングの頭上には柱を並べてつくった浮き床があります。
これがこの家の特徴でもあります。
丸い柱に巻いてあるのは麻紐で、猫ちゃんの爪とぎです。

撮影の日は雪が降っていました。
森の中の一軒家のような場所に建っているので、カーテンは無しです。
隣家の目線を気にすることなく生活できるのは、本当の意味での贅沢だと感じます。

洗面所と兼用のランドリースペースです。
洗ったものを直接ランドリーパイプに干せるので、この場所は大活躍です。

洗面所からファミリークローゼットと丸い壁でつながっていて、その丸い部分が2階へのらせん階段になっています。
ここにも猫ちゃんの通り道がつくってあります。
室内で過ごす猫ちゃんたちが退屈しないように。

丸い壁の内側にある2階への階段です。

2階は方形屋根の傾斜を利用したロフトのような空間です。
お子様が小さいうちは、ひとつの空間で広々と使えます。
この床が1階キッチンの頭上にある浮き床になります。
暗くならないように、一部にトップライトを設けています。
床にも一部トップライトを設けています。


撮影:山内紀人
住宅建築2023年12月号(№502)掲載