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2021.06.08
家づくりについて
設計料のお話~建築家がしてくれること~2
こんにちは! 上村工建の上村です。 前回の記事では、建築家と共に建てる住宅では、膨大な量の図面が作成される、というお話をご紹介しました。ハウスメーカ―などの家づくりとは異なり、決まった規格がない───つまり、使いまわされる図面が一枚たりともない完全オーダーメイドの家だからです。 しかし、建築家の設計料に含まれる仕事は、図面を引くことだけではありません。 割合で言えば、図面の作成(そのためのお客さまへのヒアリングも含む)は設計料の7割。 残りの3割は、「工事監理」です。 ■建築家はお施主様に代わって工事を監理してくれる 通常、一般の方が家を建てているところをいくら観察したところで、その家がちゃんと建てられているかどうかをチェックすることはできません。 工務店やハウスメーカーが社内でチェックしている……、とはいえ、そこは身内の目。第三者の目があるほうが、より安心ですよね。 建築家はその第三者の目になって、お施主様の代わりに工事を監理してくれます。 建築のプロが自分の代わりに工事をしっかり監理・チェックしてくれる……、これは、お施主様にとって大きな安心に繋がります。 ■次回は設計料のお話、最終回 前回に引き続きご紹介した設計料のお話、いかがでしたか? 工事の監理まで建築家がしてくれるとは思わなかった、という方も多いのではないでしょうか? けれど、建築家の先生方がしてくれる仕事はまだあります。 次回はそれについてご紹介しますね!
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2021.06.03
家づくりについて
設計料のお話~建築家がしてくれること~ 1
こんにちは! 上村工建の上村です。 今回は、これまであまり触れたことが無い、設計料についてのお話をご紹介したいと思います。 ■設計料の相場は? 建築家の先生に設計を依頼した場合、設計料は建物代の8%〜12%になるのが相場です。 建物代が3,000万円だとしたら、設計料は約300万円前後ということですね。 「家の設計図を書くだけで300万円?! 高い!!」 と思われるでしょうか? しかし、家を建てるにあたって、建築家がどのような仕事をしてくれるのかを知れば、もしかしたら逆に 「ここまでしてもらってその値段なら、安いくらいかも⁉」 と思われるかもしれませんよ。 ■「図面を引く」と一言で言っても…… みなさまは、住宅を建てるにあたって、建築家が何枚の図面を引くかご存知でしょうか? 2〜3枚? 5枚? 10枚? 一般的なハウスメーカーならそうかもしれません。ある程度決まった規格の中で家づくりをすれば、設計図も使い回しがきくからです。 しかし建築家住宅の場合、作成される図面は30〜50枚にも登ります。 建築家住宅は、敷地の形・周辺環境・家族構成・趣味など、住む人によって、それぞれ異なる個別の条件に、しっかりフィットするよう建てられるもの。 当然、使い回されている設計図は1枚もなく、図面の量も自然と膨大なものになります。 つまり、「規格化された家に人間が暮らしを合わせる」のではなく、「暮らしに合わせた家を設計してくれる」のが建築家、というわけですね。 また、あまり知られていないことですが、実は建築家の設計料に含まれる仕事は、図面を引くことだけではありません。 実際に工事を監理することもまた、建築家の重要な役割のひとつです。 次回はそうした、建築家による工事監理の詳細についてご紹介しますね。 どうぞお楽しみに!
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2021.05.25
家づくりについて
夜見ても美しい上村工建の家「亀山の家」
こんにちは! 上村工建の上村です。 「夜見ても美しい上村工建の家」シリーズ、今回は過去の建築家インタビューにもご登場頂いた長尾健先生が手掛けられた「亀山の家」をご紹介します。 ■お施主様のご希望は真っ白な外壁、しかし… こちらのお宅を建てるにあたって、最初、お施主様は「真っ白な外壁」をご希望されていました。 しかし、そのエリアは亀山市の城下町で、情緒あふれる古い町並み。そこに白一色の家を建てれば、周囲からは完全に浮いてしまいます。 家は個人のものですが、同時に必ず町の人々の目にも入るもの。「周りから浮いている」「変わった建物が建っている」と、ご近所の人々に思われるのは幸せなこととは言えません。 この住宅の設計を手がけた長尾先生は、町並みと調和の取れた家づくりに長けた建築家です。 長尾先生は「白い外壁」というお施主様のご要望をベースにしながらも、周囲の街並みに上手く溶け込む外観を考案。 その提案を、お施主様も大変気に入り、「亀山の家」は完成しました。 ■完成した家を改めて見て、驚愕 「亀山の家」は、1階部分が白、2階部分がダークカラーをベースにした外壁です。 私たち上村工建のスタッフは当初、白い部分の面積を減らして周囲と馴染ませるデザインにされたんだな、と単純に思っていたのですが、完成した家を改めて見て、驚愕しました。 「亀山の家」の立地は坂の上なのですが、なんと、坂道を下りて家を振り返ると、1階の白い外壁部分がほぼ見えないのです。 そこには、古い城下町と完全に調和した、ダークカラーの建物がありました。白い部分は、坂道を登りきるまで見えません。 お施主様のご要望に沿いながら、周辺の地形まで計算に入れて、周囲の町並みに溶け込む家を設計する……。物凄い仕事です。 やはり建築家の先生方って、凄いですね。 ■今後も夕景の美しい家を随時ご紹介予定 「亀山の家」、いかがでしたか? 今後も、夕景が美しい上村工建の家を随時ご紹介予定です。どうぞお楽しみに!
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2021.05.20
家づくりについて
家づくりのフロー「上棟式」
こんにちは! 上村工建の上村です。 家づくりのフローについて順を追ってご説明していく本シリーズ、今回は「上棟式」についてご紹介します。 ■上棟式を実施されるお施主様は、約1割 家が無事に建ったことを祝い、感謝する「上棟式」。その手順を簡単にご紹介すると、次のようなものになります。 ● 家の四隅の柱に、塩と洗った米、酒を備える ● お施主様・現場監督・棟梁などが揃って二礼二拍手一礼の拝礼 ● 扇に日付と「祝・上棟」の文言を記載して、屋根裏の梁に括りつける その後、お施主様から大工さんたちにお酒やお赤飯、お弁当などが振る舞われる……というのが一般的な流れです。といっても、現場に集まるとしたら、ほとんどの人が車で来るので、お酒などは振る舞えません。 大昔はその場で飲んで祝っていたこともあるそうですが、今はお酒を頂いた場合は、きちんと持ち帰っていただいています。 また、画像のようにご近所さんなどもお呼びして、昔ながらの「もちまき」でお祭りのように上棟式をされるお施主様もいらっしゃいます。 上村工建の場合だと、実施されるお宅は約一割ほどでしょうか。ご年配の方がおられるご家庭は、比較的実施されることが多いかもしれません。 ともあれ、上棟式のあり方は人それぞれ。弊社では、お施主様のお気持ちに沿った形での実施をサポートさせて頂いております。 ■次回の「家づくりのフロー」はアフターメンテナンスについて 上棟式のお話、いかがでしたか? フローもとうとう上棟式まで進んできましたが、家づくりは「建ったらそれで終わり」ではありません。建った後が重要です。次回の「家づくりのフロー」では、上村工建のアフターメンテナンスについてご紹介します。 どうぞお楽しみに^^
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2021.05.18
家づくりについて
建築家による家づくりセミナー
こんにちは! 上村工建の上村です。 今回は、上村工建で行った家づくりセミナーの模様をお届けします。 セミナーで講師を勤めてくださったのは、前回までの建築家インタビューにご登場頂いていた、植村康平先生です。 ■ハウスメーカーと設計事務所の違い セミナーでは主に、 ● ハウスメーカーと設計事務所の違い ● ハウスメーカーとの家づくりに向いている人、建築家との家づくりに向いている人 について、それぞれ説明がありました。 講師を務めてくださった植村康平先生は建築家というお立場ですが、どちらの家づくりが良い・悪いではなく、単純に合う・合わないの問題としてニュートラルにご説明されていたのが印象的でした。 「講師だから」というわけではなく、本当にそれぞれに合う家づくりの方法があるんだ、ということを先生ご自身の経験の中から実感されていたからだそうです。 ■ハウスメーカーとの家づくりに向いているのはこんな人 ハウスメーカーには、ショールームや展示場といった、ある意味「完成品」を確認できる場があるので、自分がどんなものを買うのかが明確に分かり、安心です。 また、規格化された中で家づくりを行うため、設計・工事期間も建築家住宅より短く済むことが多いでしょう。 「完成品を見て買いたい」「規格の中から選ぶ家づくりに抵抗がない」「あまり長い時間を掛けたくない」という方には、ハウスメーカーでの家づくりが向いているでしょう。 ■建築家との家づくりに向いているのはこんな人 一方、建築家との家づくりは、すべてゼロから作る「世界にひとつだけの家」です。 世界にひとつなので、モデルハウスのような見本品はありません。 「物体的な見本を見ず、模型やパース、お施主様の想像力で家を作り上げていく」という状況を、不安に思うより楽しめるタイプの方や、「既製品でなく、オリジナリティのある家にしたい」という方は、建築家との家づくりに向いていると言えます。 ■家づくりに関するご相談はいつでもお気軽に 今回一部ご紹介した家づくりセミナーの内容、いかがでしたか? 上村工建では、家づくりに関するご質問、ご相談はいつでも大歓迎です。どうぞお気軽にご連絡くださいませ^^
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2021.04.29
家づくりについて
夜見ても美しい上村工建の家「海沿いの家」
こんにちは! 上村工建の上村です。 建築家が設計する家は、日中の美しさもさることながら、夜に見るとひときわ美しいことをご存知でしょうか? そんな、夜見ても美しい上村工建の家シリーズとして、今回は「海沿いの家」をご紹介します。 ちなみに「海沿いの家」は、建築家・村山邦夫先生が設計を手掛けられたお宅として、施工事例でもご紹介しました。 よろしければ、あわせてそちらもご覧くださいね。 ■ライトアップ無し、でもこの美しさ 海のそばに位置する「海沿いの家」は、窓が多く開放的な造りのお宅です。 日中、家の中から外を見ると、果てしなく広がる青い海の爽やかさ、広大さを楽しむことができます。 逆に夜、外から家を見ると、たくさんのガラス窓から溢れる暖かな光が、なんとも言えない美しさを醸し出します。 ライトアップなどを特にしていないのに、夜に見る姿がこれだけ美しいお宅も珍しいのではないでしょうか。 ■夜見ても美しい上村工建の家シリーズ、今後もどんどんご紹介予定です 「海沿いの家」の夕景、いかがでしたか? 今後も上村工建では、「夜見ても美しい家シリーズ」を随時ご紹介予定です。 どうぞお楽しみに!
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2021.04.27
家づくりについて
家づくりのフロー「着工前にやっておくべきこと」【後編】〜地鎮祭に最適な日とは?〜
こんにちは!上村工建の上村です。 今回は、前回ご紹介した地鎮祭にまつわるお話の続きをご紹介したいと思います。 ■よくある勘違い「地鎮祭における吉日とは」 「せっかく地鎮祭を執り行うなら、なるべく良い日柄を選びたい」 そう思うのは当然のことですよね。しかし、地鎮祭における吉日とは、カレンダーに載っている六曜、いわゆる「大安」や「仏滅」とは、実は全く別のものなんです。 地鎮祭を執り行うのは主に神社、つまり神道になりますので、六曜は無関係。 地鎮祭で重要なのは、神道における吉日です。 特に良いのは、「天赦日(てんしゃび)」や「一粒万倍日(いちるうまんばいび)」と呼ばれる日で、このふたつが重なるくらい良い日となると、年に3回ほどしかありません。こちらは字面だけ見てもいかにも縁起が良さそうですね。 逆に凶日とされるのは「三隣亡(さんりんぼう)」。 この日に建築の工事を始めたり、棟上げをしたりすると、後に火災が起こり三軒先までも滅ぼしてしまう大凶日と言われています。この日に地鎮祭を行うのは、仮にお施主様が気にしなくても、ご近所さんが嫌がることもあるかもしれませんね(苦笑) 工務店によっては、そうした吉凶を全く気にしないところもあるそうですが、弊社ではなるべく吉日やそれに近い日に地鎮祭を行えるよう、候補の日程をピックアップさせて頂いています。 とはいえ、「思い立ったが吉日」という言葉もあります。精神的な負担になってしまうほど気にするよりは「やれるときにやろう」くらいのお気持ちでいるのも良いのかもしれません^^ 今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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2021.03.30
家づくりについて
夜見ても美しい上村工建の家「肉の向本」
こんにちは! 上村工建の上村です。 建築家が設計を手掛ける住宅や店舗は、日中に見てももちろん素敵ですが、夜に見るとさらにその良さが際立ちます。 計算しつくされたライトアップ、明かりの漏れ方、陰影。それらは時に、ため息が出るほどの美しさです。 今回はそんな「夜見ても美しい上村工建の家」シリーズとして、「肉の向本」さんの事例をご紹介します。 ■こだわりは、お客さまを優しくお迎えする店構え 長年地域の人に愛され続けている「肉の向本」さん。 名張駅にほど近い、伊賀牛をメインに取り扱うお肉屋さんです。 歴史あるこちらのお店の新築は、プランスタートから上棟まで、約1年9ヶ月をかけて、じっくりと実施されました。 正面上部にある格子のついた高窓、売り場と繋がる中庭は、日中、優しい光を取り込んで店内を明るく照らします。 そして夜になると、今度はそこから店内の暖かな光が外に漏れ、何とも言えない美しさを醸し出します。 また、見る人に安心感を与える大きなむくり屋根も特徴のひとつです。 ■お肉のあまりの美味しさに… ちなみにこちらの事例は、弊社ホームページWORKS内でもご紹介しています。 本来、WORKSは建物についてご紹介するページなのですが、なぜか弊社スタッフは建物のことだけでなく「お肉が大変美味しい。かなり美味しい」と繰り返しご紹介しています(笑) おそらく、上棟の時に頂いてお肉があまりに美味しすぎたせいですね。 みなさまも機会があれば是非一度、向本さんのお肉を召し上がってみてくださいませ。 今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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2021.03.25
家づくりについて
家づくりのフロー「着工前にやっておくべきこと」【中編】〜地鎮祭は必要?〜
こんにちは!上村工建の上村です。 家作りのフローシリーズ「着工前にやっておくべきこと」の前編として、前回は「ご近所への挨拶回り」に関することをご紹介しました。 今回は、地鎮祭にまつわるお話をいろいろとご紹介してみようと思います。 ■そもそも地鎮祭って必要? いまどきは地鎮祭をされないという方もいらっしゃるようですが、弊社で家を建てられるお客さまは、ほぼ99%が地鎮祭を実施されています。 地鎮祭の形式はさまざま。神社でされることもあれば、お寺でされることもありますし、祈祷師さんにお願いする方もおられます。 そこは、お施主様のお好みですね。 一番多いのは、神社にお願いするパターンです。お施主様の地元の神社、もしくは上村工建で手配させていただくことが多いです。 費用はだいたい3万円前後。 予約は、時期によっては3週間前から必要なこともあるようです。 お仕事の都合が吉日になかなか合わず、早朝6時、大雨が降る極寒の中で地鎮祭を行ったこともありますよ。 地鎮祭をするのに適した吉日については、色々と面白いお話がありますので、次回、詳しくご紹介しますね! 今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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2021.03.23
家づくりについて
施工事例「信楽の家」
こんにちは!上村工建の上村です。 今回は施工事例として、前回までの建築家インタビューにご登場いただいていた海藤洋先生が設計を手掛けられたお宅「信楽の家」をご紹介します。 ■北西には見通しの良い山並み、南東には森の景色 海藤先生が「信楽の家」を設計する上で、ひとつの大きなポイントとなったのは、土地の北西に広がる美しい山並みの景色でした。そして、その反対側である南東にも、美しい森。 海藤先生は、メインの空間をこれらの景色の軸線上に配置(もちろん、これらの景色にこれから大きな変化がないであろうことを見越した上でのプランです)。 結果、屋内に居ながら緑を感じることができる安らぎの住宅が完成しました。お施主様をはじめとした、この家の建築に携わったすべての人が満足できる出来栄えは、さすがの一言。 家のお引き渡しを終えた際、お施主様と海藤先生が固い握手を交わされていた光景が、とても印象的でした。 ■次回は「地鎮祭」についての話題をお届けします 海藤先生が手掛けられた上村工建の施工事例「信楽の家」、いかがでしたか? 次回は、「地鎮祭」についての話題をお届け予定です。どうぞお楽しみに!
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